プラハのソビエト学校に通い始めた最初の日から、私は、「ペンで書かれたもの」に対するロシア人の特別な思い入れにたじろいだ。(・・・)
日本の学校の習性で、つい正式ノートに鉛筆で書き込んでしまう私に向かって、数学の先生も、ロシア語の先生も諭した。
「マリ、一度ペンで書かれたものは、斧でも切り取れないのよ。だからこそ、価値があるの。すぐに消しゴムで消せる鉛筆書きのものを他人の目に晒すなんて、無礼千万この上ないことなんですよ」
ペンで書かれたものは斧でも切り取れない - The Power of Words 福田恭子のブログ